「脱炭素社会の実現」という言葉は、ニュースや行政の発表で当たり前のように使われています。
太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーも、いまもなお各地で増え続けています。
けれど、私はずっとひっかかっています。
本当にそれは“持続可能”なのでしょうか。
たとえば太陽光パネル。
発電時に二酸化炭素を出さないことは確かですが、廃棄の問題はいまだ十分に解決されているとは言えません。
さらに言えば、環境問題はエネルギーだけではありません。
プラスチックごみの問題も、かなり前から指摘されているにもかかわらず、根本的に減っている実感は正直あまりありません。
目次
「減らす」ではなく「増やす」発想から抜け出せない社会
私はこれまで何度か、
「日本は豊かになりすぎたのではないか」
ということを書いてきました。
今あるものが10あるなら、
本来は「どれを減らせるか」を考える段階に来ているはずなのに、
現実は、
10を減らさずに、11、12と増やしていく方向に進んでいるように感じます。
脱炭素も、同じ構図に見えます。
化石燃料を減らすことよりも、
新しい設備や新しい仕組みをどんどん増やす。
もちろん、技術開発そのものを否定したいわけではありません。
ただ、ニュースを見ていると、
設備投資、補助金、産業構造など、
どうしても「社会の大人の事情」が透けて見える場面もあります。
本当に環境のためなのか。
それとも、経済の仕組みを維持するためなのか。
その境目は、とても曖昧だと感じます。
すでに代替できる資源もあるのではないか
一方で、すでに整備され、代替が可能になっている分野もあると思っています。
その一つが、紙です。
インターネットは、ほとんどの人の生活に入り込んでいます。
確かに、年配の方などネットが苦手な人にとっては簡単な話ではありません。
それでも、
・紙での通知
・郵送でのやり取り
・印刷、封入、発送
・それに関わる人件費
こうしたコストと資源が、今も当たり前のように使われ続けています。
環境のために新しい設備を増やす一方で、
明らかに減らせる資源が、減らされないまま残っている。
このアンバランスさは、とても大きいと感じます。
マイナンバーカードに感じる、もう一つの可能性
マイナンバーカードは、賛否のある制度です。
保険証の問題などもあり、不安を感じる人がいるのも自然だと思います。
それでも、少なくとも私の生活圏では、
病院やクリニックの多くでカードリーダーが設置されています。
以前のカード型保険証からの移行で、
整備費やシステム費用もかなりかかっているはずです。
であればこそ、
この整備された環境を、
本当に未来の資源を減らす方向に活かしてほしい
そう思います。
目の前にあるカードを、全部使ってからでも遅くないのではないか
新しい施策、新しい制度、新しい設備。
次から次へと、社会はカードを切り続けています。
けれど私は時々、
本当に、
目の前にあるカードをすべて使い切ってからでいいのではないか。
そう感じます。
「もう手はありません」と言うところまで、
私たちは本気で削減をしたことがあるのでしょうか。
増やす前に、減らす。
作る前に、使わない選択をする。
脱炭素という言葉の裏側に、
この視点がどれほど含まれているのかは、正直疑問です。
「もっと便利に、もっと豊かに」は本当に必要なのか
よく聞く言葉に
「もっと便利に」「もっと豊かに」という表現があります。
けれど、日本はすでに十分に豊かな国だと、私は感じています。
道路や上下水道、電気、通信環境など、
生活インフラはほぼ全国に行き渡っています。
もちろん、老朽化した設備の修繕や更新は必要だと思います。
しかし一方で、
本当に必要なのか分からないものまで、増えすぎているのではないか。
そんな違和感もあります。
新しい仕組みや制度、サービスが次々と生まれる一方で、
代替案を出して増やしていくことばかりに目が向き、
今あるものを減らすという視点が、ほとんど置き去りにされているように感じます。
足し算ではなく、
引き算を考えるべき段階に来ているはずなのに、
現実の社会は、まるで掛け算をしているような構造になってはいないでしょうか。
確かに、プラスチック問題のように、
どうしても代替素材や新しい技術が必要な分野も数多くあります。
すべてを減らせばいい、という話ではありません。
それでもまずは、
増やす前に、減らせないかを考える。
作る前に、使わずに済まないかを考える。
そうした視点を、暮らしの中に取り戻したいと思います。
大きな社会をすぐに変えることはできませんが、
まずは自分の生活の中で、
減らせるものは減らす。
選ばなくていいものは選ばない。
そんな小さな行動から始めていきたいと思います。
まとめ
・脱炭素社会と言われながら、現実には「減らす」より「増やす」施策が目立っている
・太陽光発電なども、廃棄問題という未解決の課題を抱えている
・紙など、すでに代替可能な資源はまだ十分に減らせていない
・マイナンバーカードのように、整備された仕組みを資源削減に活かす視点が必要
・新しいカードを切る前に、今ある選択肢を本気で使い切ることが大切
・未来の世代に資源を残す責任は、今を生きる私たちにある
Thank you for reading Labo Life.



